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税 務

令和8年度税制改正のポイント(法人課税編)

税経管理第5部 課長 林 和也

令和8年度税制改正について、注目度の高いものや多くのお客様にかかわる可能性が高い事項について法人課税を中心にご紹介します。

1. 賃上げ促進税制の見直し【増】

  • ① 大法人向け
  • 全法人向けの措置は、令和8年3月31日をもって廃止されます。
  • ② 中堅企業向け
  • 常時使用する従業員の数が2,000 人以下である法人向けの措置は、適用期限(令和9年3月31日)の到来をもって廃止することとし、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する事業年度について、次の見直しが行われます。
  • 原則の税額控除率(10%)が適用できる場合、継続雇用者給与等支給額の継続雇用者比較給与等支給額に対する増加割合が4%以上(現行:3%以上)である場合に改正されます。
  • ロ 継続雇用者給与等支給額の継続雇用者比較給与等支給額に対する増加割合が5%以上である場合には税額控除率は15%、その増加割合が6%以上である場合には税額控除率は25%とする措置となります。
見直し前 見直し後
継続雇用者給与等支給額 控除率 継続雇用者
給与等支給額
控除率
+3% 10% +4% 10%
+4% 25% +5% 15%
+6% 25%

教育訓練費に係る上乗せ措置は廃止されます。

③ 中小企業向け

中小企業向けの措置における教育訓練費に係る上乗せ措置は廃止されますが、賃上げ促進税制は今後も継続し、税額控除率(15%、30%)も据え置かれます。

参考:経済産業省:「令和8 年度税制改正について」

財務省:「令和8 年度税制改正の大綱」

2. 特定生産性向上設備等投資促進税制の創設【減】

国内における高付加価値型の設備投資を後押しし、日本企業の「稼ぐ力」を向上させるため大胆な設備投資を促進する税制が創設されます。

【概要】

青色申告書を提出する法人が、産業競争力強化法の改正法の施行の日から令和11年3月31日までの間に経済産業大臣の確認を受けた特定機械装置等の取得等をし、これを国内にあるその法人の事業の用(貸付けの用を除く)に供した場合(その確認を受けた日から同日以後5年を経過する日までの期間内に、特定機械装置等の取得等をし、その事業の用に供した場合に限る)には、事業の用に供した日を含む事業年度において以下の措置のいずれかを選択適用できます。

内容
特別償却(即時償却) 取得価額の全額をその事業年度に損金算入することができます
税額控除 取得価額の一定割合を法人税額から控除することができます控除上限は法人税額の20%、控除限度超過額は3年間の繰越しが可能となります
建物、建物付属設備、構築物      :取得価額×4%
機械装置、工具・器具備品、ソフトウェア:取得価額×7%

【他の設備投資税制の適用】

本措置の適用を受ける場合、投資計画期間中は下記の制度を適用できません。

  • ①中小企業経営強化税制
  • ②地域未来投資促進税制
  • ③カーボンニュートラルに向けた投資促進税制の設備投資税制

【対象設備(最低取得価額)】

設備 金額
建物 一の所得価額が1,000万円以上のもの
建物付属設備及び構築物 一の取得価額が120万円以上のもの
機械装置 1台又は1基の所得価額が160万円以上のもの
ソフトウェア 一の取得価額が70万円以上のもの
工具及び器具備品 1台又は1基の取得価額が120万円以上のもの

【投資下限額】中小企業:5億円以上 大企業:35億円以上

【ROI(投資利益率)水準】年平均15%以上の投資利益率が見込まれること

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