税 務
令和8年度税制改正のポイント(個人課税編)
※概ね増税となるものは【増】、納税者有利となるものは【減】と表示します。
1. 青色申告特別控除の見直し【減】【増】
電子申告・優良電子帳簿を条件に最大75万円控除、書面申告は最大55万円控除から10万円控除に縮小となります。
⇒令和9年分以後の所得税に適用
2. NISA制度の対象商品の拡充【減】
- (1)つみたて投資枠の対象年齢が0歳まで拡充されます。
- (2)つみたて投資枠の対象となる指数について株式指数が追加されます。
- (3)投資対象商品の要件も緩和され、投資対象の50%超が株式または債券である商品が対象となり、債券中心の商品も対象に追加されます。
【改正後の対象年齢】
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
|---|---|---|---|
| 対象年齢 | 0~17歳 | 18歳以上 | |
| 投資上限額 | 年間60万円 | 年間120万円 | 年間240万円 |
| 非課税保有期間 | 17歳まで | 無期限 | |
| 生涯非課税限度額(総枠) | 600万円 | 1,800万円(左記600万円を含む) | |
| 18歳到達時に自動的に移行 | 1,200 万円(内数) | ||
| 投資対象商品 | 積立・分散投資に適した一定の投資信託(同右) | 積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等※高レバレッジ投資信託等は対象外 |
| 運用管理 | 12歳以降は払出し可(注) | 制限なし | |
(注) 子のためのものであり、子の同意を得た場合のみ親権者等による払出しが可能となります。
⇒令和9年1月1日以降に開設されたNISA口座から適用
3. 暗号資産取引に係る税制改正【減】
- ・総合課税の対象から申告分離課税の対象となります。
- ・暗号資産の取引に係る譲渡損失は、一定の要件の下で翌年以後3年間の繰越控除が可能となります。
| 項目 | 改正【前】 | 改正【後】 |
|---|---|---|
| 規制法令 | 資金決済法 | 金融商品取引法 |
| 所得税課税方式 | 総合課税 | 申告分離課税 |
| 所得税・復興特別所得税率(住民税含む) | 最大55.945% | 20.315% |
| 譲渡損失の繰越控除 | 繰越不可 | その年の翌年以後3年間の繰越可能 |
| 適用対象取引 | 現物取引デリバティブ取引 | 現物取引 デリバティブ取引 ETF(上場証券投資信託) |
(注) 金融商品取引業者登録簿に登録されている暗号資産等(特定暗号資産)に限定されます。金融商品取引法改正法の施行の日の属する年の翌年1月1日以後の取引について適用(金融商品取引法の改正を前提)
4. 通勤手当・福利厚生の見直し
(1)マイカー通勤に係る通勤手当の所得税非課税限度額の見直し【減】
- ① マイカー通勤に係る通勤手当
- 距離区分ごとの非課税限度額が引き上げられます。
- ② 駐車場利用者に対する通勤手当(一定の要件を満たす)
- 通勤距離の区分に応じた非課税限度額に1月あたりの当該駐車場等の料金相当額(月額5,000円を上限)が加算されます。
⇒令和8年4月1日より適用
(2)従業員への食事の現物支給について【減】
- 会社負担の非課税上限額が引き上げられます。
- ①食事の支給による経済的利益
- 【改正前】 月額3,500 円 【改正後】月額7,500円
- ②深夜勤務に伴う夜食の現物支給に代えて支給する金銭
- 【改正前】 1 回300 円 【改正後】1 回650 円
⇒令和8年4月1日より適用


