前のページへ
The Limit
of The Sky No96. Page 3
次のページへ
伸びる会社の節税戦略 59 <最終回>
−総務部門の節税 オーナーの節税対策(28)−
所長 木村哲三
店頭登録のための実質基準
店頭登録(JASDAQ市場に上場)では、東証上場の場合ほど審査事項は明確
化されてはいません。各証券会社の証券審査部にまかされています。基本にある
のは、日本証券業協会の「店頭売買有価証券の登録等に関する規則」の4条です。
その主な内容は次の通りです。
1, 事業の内容
@ 会社の経営理念
A 事業の具体的な内容及び事業部門別分析
B 利益計画策定の妥当性
C 工場及び事業所の実査の状況
2, 企業経営の健全性
@ 収益性の動向についての分析
A 内部管理、牽制組織の整備運用状況
B 人事及び労務管理の状況
C 登録申請会社の特別利害関係者及び関係会社の状況
D 資金収支の状況
E 経理の状況
3, 企業内容等の適正な開示
@ 登録申請のための有価証券報告書の記載内容
A 適時開示体制
4,その他会員または本協会が必要と認める事項
以上が、審査要点です。
東証1部、2部、ジャスダック市場の外にも、公開市場には東証マザーズや大
証ヘラクレス等があります。これらの市場では、設立から1年以内、改革後の店頭市場
(2号)でも最短1年3ヶ月で公開可能となりました。スピーディーな審査で審査期間も
マザーズ1ヶ月、店頭は約半年です。市場によっては赤字企業の公開も可能となり、
公開のハードルは下がりました。
公開市場の増加により、公開の順番待ちから、公開する市場を選択する側に公
開予定企業は回りました。手軽な直接金融の基礎はできました。
当連載は今回で終了いたします。マネジメントの各側面で取り上げた節税対策
が、読者の皆さまのお役に立てばと思います。
前のページへ The Limit of The Sky No.96 Page 3 次のページへ