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サ ロ ン

~Artificial Intelligence~

東京支部 栁田 恵那

AI とは「Artificial Intelligence」の略称で、簡単にいうと「人工的に作られた知能(人工知能)」のことです。AIは学ぶ能力や考える能力、データをコンピューターやロボットに与えることで人間のように認識・予測・推論・提案等を行えるようにもなります。単純作業の自動化や複雑なタスクの効率化が実現できます。

最大の特徴は自己学習を備えていることです。人間が経験を積んで知識を蓄積するように、AIも自ら学習することで知識をさらに広げていくことが可能です。

◆AIの現在までの歩み

AIの歴史は以下の3 つのブームとそのブームの間で「冬の時代」と呼ばれる時期がありました。

1. 第一次AIブーム(1950年代~1960年代):推論・探索の時代

1956年:ダートマス会議

ジョン・マッカーシーにより「人工知能(Artificial Intelligence:AI)」という用語が初めて提唱される。この会議がAI研究の出発点とされている。

人工知能の概念が確立し科学者たちにAIという言葉が認識されるようになり、「推論」と「探索」の研究を中心に1960年代からAIの研究が活発化しました。この時期のAIは、「トイ・プログラム」と呼ばれる簡単な迷路やパズル、チェスのような明確なルールがある特定の問題(推論や探索)を解くことに成功しました。

しかし、現実世界が持つ複雑性や膨大な知識を扱うことができず、期待がしぼんで「第一次AI冬の時代」を迎えます(1970年代)。

2. 第二次AI ブーム(1980年代~1990年代):知識の時代

1980年代:エキスパートシステム開発

コンピューターに特定の専門分野の大量の知識(知識ベース)を人間がインプットすることで、専門家のような判断をさせるAI(知識表現の研究)。

エキスパートシステムの登場により、各国でAIの研究開発が再び活発化しました。

このシステムは一部で実用化されましたが、知識(学習データ)をコンピューターが理解できるように人間が手作業で大量に入力しなければならないという知識獲得のボトルネックと、知識の範囲外の問題に対処できないという限界が明らかになり、「第二次AI冬の時代」へ突入します(1990年代)。

3. 第三次AIブーム(2000年代~現在):機械学習の時代

1997年:ディープ・ブルー勝利

IBMのスーパーコンピューター ディープ・ブルーが、チェスの世界チャンピオン、ガリー・カスパロフに勝利。

2006年頃:機械学習の実用化

ビッグデータの登場とコンピューターの計算能力向上により、AIが自らデータから知識を獲得する機械学習が広く活用され始める。

2012年:ディープラーニングの進化

画像認識コンテストで深層学習(ディープラーニング)を適用したAIが圧倒的な性能を示し、AI技術のブレイクスルーとなる。

2016年:AlphaGo勝利

Google DeepMindのAI AlphaGoが囲碁のトッププロ棋士に勝利。

2020年代:生成AIの登場

GPT-3やStable Diffusionなどの生成AI(Generative AI)が台頭したことで自然な文章、画像、コードなどを生成できるようになり、社会全体に大きなインパクトを与える。

この第三次AIブームを牽引しているのはディープラーニングです。

大量のデータ(ビッグデータ)、高速な計算リソース(GPUなど)などこれらの要素が組み合わさることでAIが自ら特徴量を学習して知識を獲得することが可能となり、画像認識、音声認識、自然言語処理などの分野で実用レベルの精度を達成しました。

AIの歴史は、推論→知識→学習へと焦点を移しながら発展してきたと言えます。

◆AIにできないこと

AIは、大量のデータに基づくパターン認識、予測、最適化においては人間を凌駕する能力を発揮します。しかし、現在のAI、特に主流である機械学習やディープラーニングに基づくシステムには、まだ人間特有の能力には達していない、いくつかの根本的な限界があります。

主な「AIにできないこと」を、以下の3 つのカテゴリーに分けてみました。

1. 感情、意識、意図の理解

AIは、データの統計的関連性に基づいて「感情的な言葉」を生成したり「悲しい表情」を認識したりできますが、その感情を実際に体験したり共感したりすることはできません。

2. 真の創造性と倫理的判断

AIは既存のデータを組み合わせて新しい作品を生み出しますがそれは「学習データの範囲内での再構成」であり、人間のような「ゼロからの創造」や「倫理に基づいた意思決定」は苦手とされています。

3. 未知への柔軟な対応

AIは学習データに大きく依存するため、想定外の状況やノイズデータに対する柔軟な対応力には限界があります。ノイズデータとは不必要な情報や誤ったデータのことです。これが学習過程に混入すると正確な分析を妨げることがあります。

◆最後に

実は、ここまでの文章の一部も生成AIのGeminiが作成しました。

AIは私たちを脅かすものではなく、私たちの知性を拡張する強力な道具です。

その可能性を理解し、人間中心で活用していく未来を創りましょう。

AIがもたらす変化は避けられません。大切なのはAIの進化を恐れるのではなく、それを使いこなすリテラシーを身につけることです。

意図と倫理、そして真の創造性は、依然として人間の役割です。

AIの進化は私たちが『人間らしさ』とは何かを改めて問い直す機会を与えてくれました。あなたはAI時代に何を創造し、何を大切にしたいですか?

年末年始休業のお知らせ

令和7年12月27日より令和8年1月4日まで休みとさせていただきます。

令和8年も社員一同お客様の期待を上回るサービスの提供を心がけていく所存です。相変わらぬご支援ご教導のほど宜しくお願い致します。

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