「まるごと経理部」のお話 －開発経緯・フィロソフィ・特徴－
「まるごと経理部」開発の経緯
「まるごと経理部」は木村会計グループ企画制作のオリジナル会計経営ソフトです。1999年に企画し、2010年には最初のバージョンをリリースしました。かれこれ15年改良をし続けて、木村会計のお客様に無償でお使いいただいています。
中小企業の皆様の会計業務の最も身近におり、会計を業とするプロフェッショナルの会計事務所が一番お客様と会計事務所に役立つ使い易い会計ソフトを作れると考え、素晴らしいメンバーに恵まれ制作をスタートしました。
そもそもの始まりは1994年に会計士仲間４人で米国の会計事務所を西海岸から東海岸まで視察旅行した際に、会計ソフトの彼我の差に驚いたことがきっかけでした。その当時、日本では会計税務ソフトはハードと一体で高額で売られていました。米国ではハードとソフトは分離され、ソフトは買いやすい額で単品販売されていました。帰国した仲間でまずは法人税ソフトを企画しました。ソフト会社PMCと組んで我々は企画と仕様を担当、PMC はプログラミングと販売で役割分担しました。法人税申告書別表と申請書すべてを提供する画期的なアイディアで、1996年リリースした「法人税全表」はそれなりに売れ続けましたが、2008年に制作会社と我々の間で考えが違ってきて我々はこのプロジェクトから離れました。
この経験から、企画から仕様、プログラミング、販売まで一つの会社一つの考え方でやらないとうまく行かないことを学びました。
ソフト部の誓い
制作にあたっては、「ソフト部の誓い」を基本としています。
「ソフト部の誓い お客様と仲間の仕事を私たちのソフトで楽に心地よくします。私たちの創るソフトは使う人の身になって考えられ、直感的に直ぐ使え、二度入力無く、手間は最小で、バグはなく安心でお客様と仲間の要望を事前に察知し取り入れた最先端の日本で一番役立つ使い易いソフトです。
私たちは、お客様と仲間の希望を全て即聴き、24時間以内に回答します。お客様と仲間の希望をソフトに組み込んだ時は即お伝えします。」
「まるごと経理部」の特徴
・データクラウド会計経営ソフト
「まるごと経理部」は処理スピードとどこでも使えることを重視して、システムはPCにおいて最速の処理を計り、データはクラウドに置いてどこからでもアクセスできるスタイルとしました。3.11震災の時、PCを流されてしまったお客様もすぐ別のPCからアクセスして業務の続行ができました。また、支店や営業所から同時に入力したいという要望にも応えました。
・会社の長期トレンドがわかる
他の会計ソフトは過去のデータはバージョンが代わると連続しては見ることができないものが多いです。「まるごと経理部」はバージョンが代わっても過去何十年でもデータが比較できます。木村会計の関与先様はまるごと経理部利用時からずっと長期で年間比較できます。会社の盛衰は長期の会計数値の流れを見ると明確にわかります。会社のトレンドがわかり今後の経営の方針が見えてきます。
・キャッシュフロー計算書
「まるごと経理部」では、財務諸表として貸借対照表（B/S）、損益計算書（P/L）のほかにキャッシュフロー計算書（CFS）も作成されます。残高の差引ではなく、「まるごと経理部」では仕訳からキャッシュフロー計算書を作成しますので確実な数字が得られます。損益計算書の売上や利益は、売上や利益を大きく見せるために回収が不確かな子会社等への売上等で数値をよく見せることもできます。キャッシュは嘘をつけませんから、キャッシュフロー計算書の数字は確実です。フリーキャッシュフローと現預金残高の金額から今後の資金利用可能額や、あと何年はやっていけるかの判断材料が得られます。
・経営計画や経営分析も
経営に関しては経営計画や予算実績比較、損益分岐点比較やABC 分析等の各種経営分析が揃っています。他社ソフトにはない経営分析ツールの一つ「年計表」をグラフや表で提供します。会社の兆候は、月次や年次試算表比較よりも月ごとに過去12か月集計を比較した年計表の方が早い時点でわかります。経営状況の早期把握にはすこぶる有効です。また、経営戦略ツールとして、3C分析や5forces分析、SWOT分析やブルーオーシャン戦略で使う戦略キャンパスも入っています。これらは今後、より操作が簡単で理解し易いよう改善していきます。会計はもちろん、経営にも役立つソフトを「まるごと経理部」は目指しています。
・会計なら何でもできる
「まるごと」ですので、請求書の発行や売掛金・手形の管理、資金繰り、減価償却までこのソフト1つできます。入力ではcsv取り込みやスキャン取込もできます。また「まるごと経理部/給与計算」も提供しています。
今後も「まるごと経理部」でお客様の会計・税務・経営の成功の支援に努めて参ります。
