The Sky's The Limit



税 務

NISA口座の相続

税経管理第28部 部長 鈴木(友)

NISAは2014年1月に始まり、2024年1月からは非課税保有期間が無期限化や投資枠拡大がされるなど抜本的に拡充された「新NISA」がスタートしました。

以下はNISAの相続の手続きと注意点です。

~NISAの相続の手続き~

1. 取引している証券会社や銀行へ連絡

「非課税口座開設者死亡届出書」を提出する

2. 必要書類の提出

遺言書や遺産分割協議書、戸籍謄本など

3. 同じ金融機関に課税口座を開設

4. 移管の実行

~NISAの相続の注意点~

1. 亡くなった時点でNISAの非課税は終了する

  • ・非課税の範囲:亡くなった日までの値上がり益(含み益)や配当金のみ非課税。
  • ・死亡後:死亡日以降に発生した含み益や配当金は通常通り20.315%の課税対象。

2. 相続人のNISA口座へ「直接移管」はできない

  • ・亡くなられた方のNISA資産を、相続人のNISA口座へそのまま引き継ぐことはできない。
  • ・資産は一度、死亡時の時価で払い出される。
  • ・相続人が引き継ぐ先は、NISA口座ではなく「特定口座」や「一般口座」などの課税口座。

また、『源泉徴収ありの特定口座』を指定すると申告不要。源泉徴収なしの特定口座や一般口座の場合、移管後の売却益について申告が必要。その申告により国民健康保険料などの算定に影響し負担が増えるケースもあるので注意。

3. 原則として「同じ金融機関」に口座が必要

  • ・亡くなられた方のNISA資産を移管するためには、相続人自身も同じ証券会 社や銀行に口座を持つ必要がある。
  • ・もし相続人がその金融機関の口座を持っていない場合、移管手続きのために新規開設が必要。

4. NISA口座でも相続税はかかる

  • ・「NISAは非課税だから相続税もかからない」というのは大きな誤解。
  • ・評価額の基準:「死亡日の時価」がそのまま相続税の課税対象財産。
  • 他の財産(預貯金や不動産など)と合算し、相続税の基礎控除額(3,000 万円+600万円×法定相続人数)を超える場合は相続税の申告が必要。

5. NISA口座から相続した資産の取得価額は死亡日の価額

  • ・NISA口座から相続した資産の取得価額は亡くなった方が購入したときの価格ではなく、相続が発生した日の時価。

*スムーズな資産継承は、生前からNISA口座の有無や利用している金融機関について、家族間で情報を事前に把握・共有しておくことが大切です。

ページの先頭へ戻る