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The Limit
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| １１・１２ November･December ９月１８日に９回目になる木村会計経済経営講演会を開 催しました。日本能率協会コンサルティングのチーフコンサルタント長崎昇 さんを講師に招き、「アメリカ企業のＣＳ（お客さま満足）経営」をテーマ に、また、「会計ビッグバン」をテーマに私がお話ししました。 会計ビッグバンについては、連結中心の会計への転換、持ち株会社制度と 株式の交換移転制度、会社分割制度、時価主義会計、税効果会計と会計制度 が大きく変わる今、その内容とお客様への影響を取り上げました。その要旨 は、今回のニュースで「会計ビッグバン」として掲載しています。 会計ビッグバンの項目の中で、経営に大きなインパクトがあるのがキャッ シュフロー計算書です。公開会社はキャッシュフロー計算書を損益計算書、 貸借対照表に並ぶ第三の財務諸表として開示が義務づけられました。株式を 公開していない会社は作成の義務はありません。この財務諸表の経営判断に 与える影響を考えると、法的義務がなくても作りたいものです。 損益計算書は、発生主義ベースで１会計期間にどれだけ儲かったかを示し ます。「今年は利益が上げられた」までは表示します。貸借対照表は、期末 時点でどれだけ資産があり、借りはどれだけで、正味資産はいくらあるかと いうことを示します。一時点なので、流れを知るには前期比較が必要です。 この２つの財務諸表からは、儲かった利益をどう使うか、資金が足りない 場合はどう工面するかの投資及び資金繰りの経営判断が出てきません。儲か った、資金が増えた、ではどうするかが出てきません。 キャッシュフロー計算書は、営業活動によるキャッシュフロー、投資活動 によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローに区分されます。 営業活動で稼いだキャッシュを、どう投資活動に使ったか、財務活動によっ ていかに営業、投資活動をカバーしたかが一目瞭然です。 キャッシュフロー計算書は、儲かりました、ではその現金ベースの儲けを どうするか、また損失や投資で足りない資金をどうカバーするかという考え を余儀なくさせます。発生ベースの未実現の利益はカウントされません。事 実に即した利益で意志決定できます。 キャッシュフロー計算書の時系列による推移をみると、会社のポリシーが 如実に現れます。講演会要旨でソニーのキャッシュフロー計算書を取り上げ ていますが、その果敢な経営姿勢が見て取れます。 株主本意の時代の流れから、公開会社では、ただ利益を積み上げる会社に 対し、有効な新規投資をしないなら、その利益を分配しろという株主の圧力 が加わるでしょう。キャッシュフロー計算書により、いっそうのアグレッシ ブな経営が促進されます。時代がそれを求めていると思います。 木村会計では、２０００年度中にお客様にキャッシュフロー計算書を決算 報告会の折りにお 届けし、ご一緒にキャッシュフロー経営を考えたい所存で す。 ｆ 99.10.22 |