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サ ロ ン


              深い呼吸


                      税経管理第2部 加瀬


 呼吸法には、「胸式呼吸法」と「腹式呼吸法」があります。胸式呼吸法

は、肋骨の筋肉を伸び縮みさせて肺を横に広げることで空気を吸い込む呼

吸法です。肋骨があるため、肺をあまり大きく伸縮できません。

 一方、腹式呼吸は肺の下にある横隔膜を下げることで肺に空気を送り込

む呼吸法です。横隔膜を大きく上下させるため、より多くの酸素を肺の底

まで送り込むことができ、深い呼吸に向く方法です。

 私たちは日常、胸式呼吸を行っています。イライラしたり不安を感じた

り焦っているときなどは、特に呼吸が浅くなっています。浅い呼吸では、

肺の一部にしか酸素を送り込めないため血液中の酸素が不足し、その結果

として脳に送られる酸素も不足してしまいます。脳は身体の中で最も酸素

を必要とする臓器ですが、酸素が不足してくると、ますますイライラや不

安がつのり悪循環におちいります。意識して深い呼吸をすることにより脳

にたっぷりと酸素が供給できると気持ちも徐々に落ち着いてきます。

 また、呼吸と自律神経には深い関係があります。腹式呼吸によって深く

ゆっくりと息をすると副交感神経が刺激され、リラックス効果をもたらし

ます。ヨガや座禅、剣道や茶道などの稽古では、精神集中のための呼吸法

をマスターすることが基本となっています。集中力を高めるためにも、気

持ちを落ち着かせるためにも、深い呼吸は大切なのですね。


腹式呼吸の方法

1.まず、口から息を吐ききります。

2.次に、鼻からゆっくり5秒くらいの時間をかけて息を吸います。

  肺ではなく下腹部で空気を吸い込むような感覚で、肺の底までいっぱ

  いに吸います。

3.今度は口からゆっくり10秒くらいかけて息を吐ききり、下腹部の力を

  静かに抜きます。この呼吸法を、朝と夜、5回程度ずつ繰り返します。

4.最初は「吸い」に5秒、「吐き」に10秒くらいかけます。

5.ポイントは、「吸う時間:吐く時間=1:2」にすることです。


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