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情報通信


            データベースの活用


                    税経管理第9部 部長 角田


 会社を経営・運営していくなかで、自社・顧客・商品・会計などの膨大な

情報の管理はとても重要です。今回は、管理ツールとしてのみではなく、経

営戦略に役立つ基本的なデータベースの活用方法などを紹介いたします。


1. データベースとは

 データベースとは単純な情報の集まりではなく、複数のユーザーが様々な

アプリケーションソフトを使用可能とし、共有出来るように整理されたデー

タの集合体のことをいいます。


2. データベース活用のメリット・デメリット

 (1) メリット

・蓄積された顧客データを多種多様に分析が可能。例えば優良顧客を選定し

 より友好的な関係の構築や、購入サイクルによる適時の営業体制づくり、

 商圏を分析しDMや広告等営業戦略による業績アップなど。

・自動的な重複データの排除や容易な検索機能。ベテラン、新人等の情報の

 共有化などによる業務改善時間短縮など。

・商品データによる商品ごとの原価計算と売価の設定、在庫データを月次決

 算へ参入することでの、スピーディな業績管理などの経理面での活用。

・データ分散型から集約型へ移行し、セキュリティ管理の向上流失・紛失

 等の防止など。


(2) デメリット

・システム開発時のコストや導入時の社員教育等の労力、時間。

・ハード面のトラブルやシステムダウン時の対応。


 以上の様に、経営者側のタイムリーな経営戦略や、現場側に求められる時
間短縮などの業務改善に役立つツールと言えるのではないでしょうか。


3. データベース開発・導入のポイント

(1) 現状分析

・現データの確認と現状での問題点を洗い出し、改善策は全て取り入れる。

・各データで何をしたいのか等の意見を全ての部署より確認する。


(2) データ項目の収集・分析

・各システム要件の洗い出し。

・入力方法、蓄積保存方法、検索方法などの構築。


(3) 活用方法とセキュリティ対策

・データ確認以外の印刷物等の活用や、各システムとの連携による分析。

・データ保管場所の確認、情報漏洩等のセキュリティ対策。

 活用関係図を示すと以下の様に、各部署の各データが共有され、新たな分

析値が、また各部署にて戦略データとして使われているのがわかります。





4. 自社の戦略ツール、それがデータベースです

 厳しい経営環境の中、各社それぞれ抱えている問題点は違うと思います。

データベースには社内統制、経営戦略、スピーディな業績管理、各業務の改

善・標準化、時間短縮など様々な利点があります。


 戦略ツールとしてのデータベースを、是非活用してみてはいかがでしょう

か。



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