25 m 20m (400㎡) 不整形地 想定整形地 計算上の奥行距離 20m 普通住宅地区 100E 20m 注)土地の縄伸びがある時は、面積が増えて相続税が増します。 一般に、土地の縄縮みより縄伸びのほうが多いので注意が必要です。 あらかじめ分割登記しておく妙手 広くて高額の土地を所有しており、複数の相続人がいる場合の対策例 以下に挙げる相続税対策は、生前に土地 の 測 量を実 施し、下 図のように土地 C に分割、登記をしておくというものです。 相続 が発生した際には、相続人がそれぞれ土地 B 、土地 C を話し合いに より選択し、分割して相続します。ただし、分割後の土地の形が著 しく不合理な場合は、分割前の一体の土地として評価されますので 注意が必要です。 相続後に期待できる効果 ⃝この結果、元の土地 A の単独評価に比べて土地 B C を合計 した評価額の方が低くなります。 ⃝測量、登記済みなので、売却する際にも手間がかかりません。 ⃝土地と測量図と登記簿が一致していることにより、土地を「物 納財産」とすることも可能となります(物納は 第3章 ー 5 参照) 税務のプロが語る 「知っ得話」 〈相続発生前の測量に期待できる効果〉 ●隣地との境界を確定させることで、土地の売却が支障なく行える ●隣地との境界を確定させることで、「物納適格財産」となる ●土地の縄縮み(登記簿に記載より小さい)があった時、 公簿面積より少ない実測面積で相続税申告ができる(注) ●相続税節税のための土地対策に役立つ ●相続後の測量費用は相続財産から差し引けないので、 相続前が有利 〈不整形地の評価方法〉 〈 プロによる測地が求められます〉 〈広い土地は測量が必須〉 まず該当する土地が仮に整形地(長方形や正方形の整った形の土地) であったと想定します。その想定整形地と、現実の土地との間に生じ る「かげ地」と言われる割合によって減額される率が異なってきます。 土地の形がいびつであればあるほど「かげ地」の割合が大きくなり、評 価額を減額することができます。最大で40%減額できます。 この評価をするには、実際にレーザー測定器などで間口距離や奥行 き距離などを実測し、測量図をもとにして想定整形地を描いて「かげ地 割合」を求めないと正確に評価できません。 土地を多く所有されている方は、測量されていない土地がないか確 認しましょう。生前にきちんとした測量をしておくことによって、相 続開始後の手続きをスムーズに進めることも見込めます。 A 400㎡ 240㎡ 道 路 道 路 C B 160㎡ 第4章 下記のようないびつな形をした土地を不整形地と呼びます。四角の 土地よりも、売却の際や建物を新築する際などに不都合が生じやすく なることもあって、相続税の評価を減額する規定が設けられています。 10 変形の土地は評価が最大40%減額 土地相続にはプロの測地が必要 道 路 道 路 道 路 道 路 道 路 4