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5 ・6 −小泉首相で日本は変わるか−

May・June  自民党総裁予備選に圧倒的勝利を納め、その勢いで本選も制
した小泉氏が新総裁となりました。
日本が変わりそうです。不統一分裂野党に希望を託せず、自民党の派閥
政治にうんざりしているのが大方の国民かと予想します。予備選結果は民意
を反映したものとなりました。予備選が無く、国会議員だけの投票であった
なら橋本氏が選出されていたでしょう。民意が反映しないシステムは問題で
す。
 小泉氏は政策として首相公選論を掲げています。これが実現すれば、市
長や県知事を選ぶように、国民の直接投票で首相が選出されます。国民一人
一人が、もっと政策に関心を持ち政治に関わっていくものと予想されます。
今回の予備選は制約はありましたが民意を反映しました。これが全国民規模
になるわけです。賢い日本国民は的確な選択で衆賢政治を行うでしょう。総
裁公選で日本の政治は良い方に大きく変わると思います。

 方向性、ビジョンを掲げ、適材の選択配置がトップの役割です。一人の
人間が360度全ての面をカバーできるわけがありません。首相といえども
人間です。各分野に適材を配置して日本の向かうべき方針を指し示すことが
重要です。派閥政治が崩壊し、派閥均衡の人事制度の弊害が除去され、適材
適所の閣僚人事が行われただけで、日本の再生が大きく前進します。
 小泉氏は、経済政策では経済構造改革を全面に打ち出しています。規制
緩和、郵政三事業民営化、国債発行の上限規制、銀行の不良債権早期処理を
掲げています。不効率で必要性もよく分からない、役人の天下り先の特殊法
人や公益法人の整理統合も経済構造改革の範囲に入っています。財政投融資
金、税金がこれらの組織に流れ浪費されているようです。これらをカットす
るだけでも大幅な債務超過がくい止められます。今までは選挙のために各利
益団体の圧力に抗せなかった。官僚支配を打破できませんでした。国民に顔
を向けた政治なら改革出来ると期待するのですが。

 小泉氏が自ら掲げた政策を実際に実行できる人物かどうかは、この5月
で大勢が判明するでしょう。組閣人事、待ったなしの経済政策をどのように
実施するか。ここで期待はずれの舵を切ると、自民党参院選惨敗、混迷政局
が待っています。選挙中の、自民党に、政治に、日本の現状に対する怒った
顔を持続させ、公約実行に突き進んでほしい。
「敬天愛人」、「人を相手とせず、天を相手とする」。政治家は無私であら
ねばいい政治は出来ないとした西郷南州の言葉です。森総理に一番欠けてい
た点です。小泉氏には無私の姿勢から生まれる、日本の国益に沿った的確な
判断と実行の政治を期待します。              2001.4.25



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