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1 ・ 2  −さよなら20世紀、21世紀こんにちは―



January・February
 後数日で21世紀が始まります。もうすぐ終わる20世紀

はどんな時代だったのでしょう。



 年表を眺めてみると、

 1902年日英同盟、1904年日露戦争開戦、1910年韓国併合、

1914年第一次大戦開戦、1919年ベルサイユ条約締結、1915年対

華21カ条の要求、1931年満州事変、1933年日本国際連盟脱退、1

939年第2次大戦開戦、1940年日独伊三国軍事同盟、1941年太平

洋戦争開戦、1945年米国、広島長崎に原爆投下、日本無条件降伏、19

46年天皇人間宣言。



 1945年インドネシア独立宣言、ベトナム民主共和国独立宣言、ポー

ランド・ハンガリー・アルバニア・ブルガリヤ・ルーマニアに人民民主主義

政権成立、ユーゴスラビア連邦人民共和国宣言、1946年フィリピン共和

国独立宣言、1947年インド・パキスタン自治領となる、1948年ビル

マ独立、マライ連邦自治政府成立、セイロン自治領となる、イスラエル独立

宣言、大韓民国独立、朝鮮民主主義人民共和国成立、その後続々とアジア・

アフリカ諸国が独立国家となっていきます。

 1951年日米安全保障条約の締結、1956年水俣病問題起こる、1

964年東京オリンピック開催、1969年国民総生産GNP世界第2位、

1970年大阪万国博覧会、1972年田中首相「日本列島改造論」 

…1994年南アフリカで初の全人種参加選挙、マンデラ議長大統領に。



 帝国主義は否定され、民族自決が実現し、人種間の差別が撤廃へ向かう

流れが今世紀でした。世界では前半の50年は植民地争奪戦、帝国主義の膨

張とその崩壊、後半は民族自決。日本では、前半は富国強兵、帝国主義の最

終ランナーとしての参加と挫折、後半は対米追従と経済第一主義の成功とそ

の副作用と要約できます。前半の日本のグランドデザイナーは、大久保利通、

後半は吉田茂でしょうか。大久保は1878年に暗殺されていますが、彼の

構想に沿って、その後継者達が20世紀前半の日本の方向を決めました。強

兵より富国を重視した大久保に、太平洋戦争の想定はなかったでしょうが。



 世界が厳しい体験を重ねた20世紀、特に日本は歴史の激流の中で大き

なプラスとマイナスの役割を演じました。

 来世紀を考える上で、今世紀最大の出来事は、1945年の米国による

広島、長崎への原爆投下、次に1961年のソ連、アメリカの有人宇宙飛行

の成功と思います。前者は人類が地球を破壊する力を得たこと、後者は地球

を人類が初めて外部から見て地球は一つという認識を新たにしたことが重要

です。

 21世紀、過去の貴重な経験を踏まえた、世界に貢献できる自主独立し

た新しい日本のグランドデザインが必要とされています。



 よいお年をお迎え下さい。              k 2000.12.18



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